アオハル歯科医師チームブログ
2020年01月07日(火)
予防歯科で日本も世界の歯の健康先進国の仲間入りを!
予防歯科って言葉よく耳にすると思います。しかしこれが日本国全体に普及しきらない原因はなんなのか?と私はいつも考えます。
まず、歯の健康先進国であるスウェーデンやアメリカと比べてみたいと思います。
70歳で自分の歯が何本残っているかの平均値を比較してみると、日本では8本なのに対し、スウェーデンでは20本、アメリカでは17本と大きな差があります。

人間の歯の本数は28本(親知らずを除く)あり、食事を美味しく楽しむためには最低でも20本必要だとされていますが、残念なことに日本人は平均すると60歳ごろにはすでにこの20本にまで減少し、そこから急激に悪化して80歳になった時に残っている歯の数はわずか6本と言われています。
あれ?日本ってめちゃくちゃ先進国じゃないの?って思われると思います。実際、外国人が日本に訪れると街のきれいさや近代化に驚いていかれます。確かに日本は先進国ではあるのですが、残念ながら歯の健康に対する意識は後進国レベルと言っても過言ではないでしょう。
アメリカ人は歯への意識が非常に高く、歯の健康、白さ、見た目はいわゆるその人のステータスを表すものになります。また、日本のような健康保険制度がないために治療をするとなると自費となるので皆予防に努めるのです。スウェーデンは逆に福祉の進んだの国なので、歯科治療もほぼ無料で提供されているため日本でも高価な治療といわれるインプラントも普及するのです。一方、日本では国民皆保険制度の導入により、大部分の治療は保険内での負担となるため、実際に治療となってもお財布にも優しい金額のため、予防にお金をかけるより痛くなったら病院に行こう!という意識につながるのではないかと思います。このようにそれぞれの国の社会保障の制度の違いや文化や風習の違いがあるために同等には比較できませんが、これが実情です。
逆に日本人の平均寿命についてみると、男性が81.25年、女性が87.32年となったと発表され、寿命だけはどんどん延びています。医療技術の発展もあり、とても喜ばしいことですね。ただし、健康寿命で考えると、残存歯がいかにあるか、うまく噛めるかというのは非常に重要で、いかに自分自身の歯を残せるかということに人間はこれから挑戦していくことになるわけです。戦後、食料を豊富になったこの世の中ではむし歯や歯周病の間接的な原因物質の糖質が多く摂取できるようになったわけで、そのためにも毎日の歯ブラシはもちろん、歯科クリニックでのクリーニングをする、予防していくことが本当に意味があるのだと思います。
朝から満員電車で揺られながら、時間きっちりに仕事に行かないといけないなど心に余裕がなくなるこの大都会の東京で、少し余裕を持って自分の健康寿命を延ばす、おいしいものをおいしく食べられる時間を少しでも長くできるようなWELL AGING な年の取り方ができるように、口腔内の状態をよくすることを推進していけるように努めたいと思います!
2020年、今年も新たに一年がんばっていきたいと思います。AOHAL 歯科よろしくおねがいいたします!!